なかなか行きにくい東京都現代美術館でやってる「オスカー・ニーマイヤー展」に行ってきました。
会場構成をSANAAが担当していることでも話題の本展覧会、歩き回って見ることができる「イビラプエラ公園の1/30の模型」が目玉ですが、全体を見て回った感じ、模型や写真でやったことを「なぞりました。」的な感じで、それぞれのプロジェクトによって生み出された「空間」を感じることができなかった気がして、私は物足りなさを感じました。
そんな展覧会の中、一番グッときたのは、暗室で上映されていたドキュメンタリーでした。104才まで生きたニーマイヤーの存在感は映像から十分に伝わり、あの小柄な体から生み出される、壮大なイメージに、現代の建築家にはなかなかない、強烈な芸術家としての地域性をもった個性と、詩的な言葉の数々がとても素晴らしかったー。
「…ある雨の休日、私は書斎で古いレコードをかけ、昔の友人達のことを思い浮かべで涙する…」
巨匠は詩人だ。
映像の中では、カストロさんに祝福されてるところもあり、歴史的はポジションやその中でのニーマーヤーさんの苦悩をもう少し調べてみなければなぁと思いました。
展覧会としては、なにに焦点を当てるかで、テーマは違ってくるし、見る人の受け取り方も違うものだし、今回たぶんあの「巨大な公園施設の模型」がすごかったと思う人が多いとは思いますが、わたし的には、動いてしゃべっているニーマイヤーさんの映像を見たのが一番今回は面白かったし強烈でしたよ。