2012年11月9日金曜日

安藤忠雄さんの講演会に行ってきました。

「調布に可能性はあるか」と題された、安藤忠雄さんの講演会が調布駅前のグリーンホールで昨夜行われましたので行ってきました。(写真はロビーで展示されていた調布駅前計画の模型です)

1,2階でほぼ1300人入るホールがほとんど一杯になるほどの人気の高さ。

自身のプロジェクトの中でも、木をたくさん植えていく働き掛けがあるものを中心に、緑を増やす街づくりへのヒントとなることのお話でありました。

大阪の川沿いに桜の木を植えていくプロジェクトでは、緑の少ないイメージのある大阪のマイナスイメージ部分をどうプラスに変えていくか、そうする為には何をすればいいのか「考える」こと、またどうやって実行させるかの「行動力」(この事例の場合、桜の木にお金を寄付してくれた人の名前の入った碑を木の横に立てる計画とのこと。)またそれを維持管理していく人々の意識などが重要とのこと。などなど。

安藤さんのビジョンはいつも明確で、人々を説得していく才覚に長けた人であることがよく分かります。安藤さんの話の中では、日本の現状に対する批判はあるのですが、その中に見える希望を感じることができます。(この部分が今の政治家にはないところだと思います。)

肝心な調布駅前計画+線路跡地公園化計画についてはさらりと触れたのみで終わってしまったので、「果たして、調布にどういう可能性があるのか!?」という内容がうかがえなかったのは、ちと残念ではありましたが、作られる駅舎や線路跡公園を市民がどう活用・維持していくかに、活性化するかどうかがかかっているということですね。

講演の中では、鳩山元首相や小泉元首相らとの裏話的な話では、笑いもおこり、楽しい1時間20分あまりでした。

全世界でお仕事をされていて、超多忙なのに、日本各地でこういった講演を結構な日数間隔でやっているのは本当にすごいと思います。また、さらにただ話をするだけでなく、ホールのロビーで講演の前と後に、震災の寄付金が含まれた本の購入者一人ひとりに、本にサインをしてました。

お話の中で、仕事などで海外にいったときにアジアの中での日本について「日本は止まっているように見える。もう終わってしまったのか?」と言われる。現状への危機感とどうすればいいのかを常に考える姿勢が必要。とも仰ってました。

日常の生活に追われてしまうことでやらなくなってしまう、「危機感を持って大きな枠で[考える]」ことが私達に与えられている宿題だなぁと思いながら帰路につきました。

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